The moment

写真で食っていくためのノウハウ、風景写真のテクニックなど紹介します。

写真展 The secret 2015 バライタプリント・写真の価値

光を定着できることは
空をとぶのと同じくらいに
自由であると考えています

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写真展 The secret 2015

出展者名を明かさない。先入観にとらわれずに鑑賞できる写真展 The secret 2015 終了いたしました。推測を重ねましたが半分くらい、誰が出したものか分かりませんでした。それと同じく、ぼくのものも分からなかったようです。個人的にも双方から楽しませていただいた展示でした。

1点:5万円というレギュレーションと企画意図から過去に出していないものという2点を考えて、フィルムを見返しバライタプリントにすることにしました。

特に売るということを考えた時、紙以上の厚みが欲しいです。それをどう捉えるかはさまざまあると思いますが、少なくとも5万円分の仕掛けを準備しないと出す側として納得ができません。もちろん、手間がかかったから単にいくらとは言うのは筋違いですが、誰もが簡単に写真を扱えるようになった今の価値はなんだろうと考えます。

2,000円分の小麦粉に水と食塩を加えて練ると80,000円分の手打ちうどんになると聞いたことがあります。これが手間。地方で売ると1杯600円、表参道で売ったら1,200円。これは需要とブランドの付加価値です。

今まで経験した多くの展示と違って、今回のようにレギュレーション設定(制約)があることで不思議と制作意欲がでます。それは敢えて手を使わないでボールを運ぶ、サッカーが面白いのと同じ理由に感じました。今となってはアナログプリントも同じことが言えるのかもしれません。

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写真を買う・写真の価値

写真が美術の仲間入りしたのは1970年ころからと言われています。何枚でも焼き増しできる(複製できる)ことは写真のメリットですが、希少性という価値に反することになります。世界的に写真に値段がつくようになって40年くらい。日本では10数年と言われています。

写真の評価・価値の階層

  • 誰が扱ったという価値
  • 思考・コンセプトの評価
  • 美的評価
  • サイズ感
  • エポックメイキングの象徴

難しいジャンル

  • ストリートスナップ:誰も撮るので意外なものでないと埋もれる。
  • 旅行っぽいもの:個人的消化の枠を出にくい。秘境にいくことより行くまでの特異性。
  • 海外:ネットの情報を超えないと埋もれる。

個人的に興味があるジャンル

  • 見えないものを写す(という実験的なもの)
  • 社会的・時代的なもの


詳細は改めて書きます。

写真展 The secret 2015 という貴重な機会をいただきました。
どうもありがとうございました。

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