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The moment

写真で食っていくためのノウハウ、風景写真のテクニックなど紹介します。

風景写真を考えるvol.8 写真は出会いの芸術・記録性が命

写真を考える

本州の山岳帯は9月中旬から紅葉がはじまっていて、乗鞍は毎年9月下旬~10月上旬に紅葉の見頃を迎えます。今年は長雨と台風の影響で、乗鞍の紅葉は例年に比べ赤色がくすんだように見えました。乗鞍は気軽に山岳風景を楽しめるエリアとして写真撮影に人気のエリアですが、風景写真のベテランが今年の乗鞍はダメだと口を揃えており、その軽い発言を残念に思っています。

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畳平(標高2,702m)までバスで行ける手軽さが思考の軽さになっているのか...

写真は出会いの芸術 風景写真はまさにそのもの

「写真とは、出会いの芸術である」という細江英公先生のお話を聞いたことがあります。また、ぼくが会社を辞めた直後、裏磐梯で「写真の命は記録性にある。風景写真は与えられる芸術だ。」と教えられました。風景写真はまさに出会いの芸術そのものです。写真が絵画と違うのは期待や想像を写し込まない事実の正確性であって、風景写真に於いて天気・事象などを自分で選ぶことはできません。それを分からずして風景写真を専門にしていると名乗るには寂しい。と感じています。

雑誌や写真講座などで色鮮やかなシーンばかり取り上げられ、紅葉とはこうあるべきというといういわゆる正解をある意味押し付けていること。それに右にならえとも言うべき団塊教育の結果、一様に乗鞍の紅葉はダメだという発言につながっているのかもしれません。

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雨降っているのに星が見えた。(乗鞍 畳平・お花畑にて)

風景写真はF値を絞って撮りましょうというお決まり信仰

【風景写真を考える vol.1】 上達しない理由は「構図」という概念にある に書きましたが、風景写真はF値を絞って撮るという様な、お決まり信仰も同じく上達の邪魔をしているように感じます。そもそもの目的を定めることなく教科書通りの撮影設定だけで結果を得ようとする思考停止型教育の賜物に思えて仕方ありません。

四季のピークがどうとか、色鮮やか彩っているのか、それらは眺める人ひとりひとりが感じるべきものであって、その表面だけでは知ることのできない、微妙なおもむきや事情こそ写真に反映できたらすばらしいのではないでしょうか。よって見慣れた者、特にベテランが良いとか悪いとか軽々しく決めるべきではないと思っています。風景写真は事象や出会いに対してどう自分が感じるのか。そういった在り方が大事なのではないかと考えています。

余談)
紅葉がダメだ・開花状況がよくないとか何かと文句を言う人は、Facebookの仕様変更があるたびに文句を言っているように感じます。無料ツールに文句をいうことが分かりません。笑 ネットに限らず太陽の光のようなFreeの享受を考えたいものです。

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乗鞍 大黒岳にて


思考する写真講座

一概に風景写真といっても様々あります。よそは他所なのでしょうが、国内でみる多くの風景写真はこうあるべきを感じる同じようなものばかりに思えます。撮影ツアー写真講座 ではこうあるべきという思考の凝りをほぐす機会にしたいと思い、それらを実践しています。

こんな天気だから撮れない。こんな紅葉だから撮れない。と言うコメントは限定的な視野・凝り固まった思考が原因です。今週末は、広い視野を持つことを目的とし、花火を題材としてココハナ フォトフェスで 脱定番写真!の座学+実習講座 を開催します。思考のストレッチになるのでしょう。(花火の撮り方講座ではありません。考え方講座です。) 広い視野(理屈・印象 のバランス)を持っていれば花火大会が中止になっても自分という視線を持った花火の写真が撮れるようになるでしょう。

はじめてカメラを持った方は様々な機能や撮影設定があり、撮影自体を迷路のように感じているかもしれませんがその迷路、実はまっすぐな一本道と分かる日が来ると思います。

muto.photowork.jp

撮影ツアー