11月3日(文化の日)に謎フィルム現像会を開催します。ここで言う謎フィルムとは、いつ撮ったのか分からない・誰が撮ったのか分からない・現像の仕方が分からないといったフィルムカメラあるある(?)です。ちなみにぼくは推定40~50年前に撮られたであろうモノクロフィルムを持って行きます。何が写っているのかもしくは何も写っていないのか・・
11/3(祝)謎フィルム現像会@アウラ舎
小学生くらいの頃、家でキヤノン オートボーイ使っていました。(巻き上げ音が特徴的だったのを覚えている)その頃は旅行などで数枚撮る程度だったので36枚撮り終えるのに数年かかっていたこともあったかもしれないし、このような状況はうちだけでなく多くの家庭がそうだったのではないかと思います。
なので現像してようやく何を撮っていたのか何が写っているのか分かる。懐かしむ。カメラは記録とともにそんな意図しないタイムカプセルのような意図しない仕掛けを多くの人が経験してきたかもしれません。
それでも現像に出せばいい方で撮るだけ撮って現像に出すのを忘れてしまったということは私だけでないはず。いつ撮ったのか分からない、場合によっては誰が撮ったのかすら分からないもの → 謎フィルム が存在し、これに近いものとして #ファウンドフォト #foundphoto 等で検索すると世界中の数奇な出来事を知ることになるでしょう。
ジャンクカメラから出てきた Kodak ベリクローム(116フィルム)
謎フィルム現像会の発端は、ついこないだアルプス堂の閉店セールで買ったジャンクカメラにフィルムが入っていた(!)ことです。フィルムはすでに巻かれた状態だったので撮り終えて現像待ちの段階(未露光)ではないかと考えられます・・
この謎フィルムは
- ジャンクカメラは日本人が使っていたのか海外から来たのか?
- いつくらいに撮られたものなのか?
といった想像をしますが、手元にある Kodak ヴェリクローム Pan を調べると116フィルムという規格であることが分かりました。現在お店で入手できる120フィルムに似ているのですがわずか9mmほど幅が大きいようで一般的な現像タンクは対応しません。
116フィルムのサイズ
- 6.5×11cm判:2.50×4.25インチ
- 70mm幅(120フィルム:61mm)
- フランジの直径:1.25インチ(120フィルム:0.990インチ)
- スプール全長:2.814インチ(120フィルム2.466インチ)
- スプール軸:120フィルムと同じ0.468インチ
- フィルムの長さ:約100cm
簡単にいうと116フィルムは120フィルムよりわずかに大きい。116カメラを使いたい場合は120フィルムにスペーサーを入れたら使えます。一方、116フィルムを使いたい場合は116フィルムの対応するカメラがないと使えないということになります。
116フィルム・コダックヴェリクロームフィルムの歴史
- 日中装填可能なポケット・コダックの対応フィルムとして1899年に116フィルムがスタート
- ポピュラーサイエンス誌の広告記事(1955年9月)でヴェリクロームフィルムを紹介
- 1984年4月に116フィルムの生産終了
→ 最終時期として考えると1980年代:40年くらい前
もっとも使われていたのは1950年代:70年くらい前
11月3日(文化の日) 謎フィルム現像会
何らかの事情で生まれた謎フィルムをこの機会に現像しましょう。
ディスクフィルム等、特殊なフィルムで現像の出し方が分からないという持ち込みもOKです!
開催日を文化の日(祝)にするのもアウラ舎大島さんの妙ですね・・
- 2020年11月3日(文化の日)
- 11時スタート
- 参加費:1,000円
- アウラ舎(東京都墨田区押上1-15-5)
- 申し込み・お問い合わせ:アウラ舎
「謎フィルム現像会」を11/3(火祝)に開催します!
— アウラ舎 店主 (@AURAsya_AgCl) September 25, 2020
・中古カメラに入っていた誰がいつ撮ったかわからないフィルム
・116フィルムやディスクフィルムなど、もはやどこで現像すればいいのかわからないフィルム
などなど、ぜひご持参ください!
写真のヴェリクローム116も当日現像します。(撮影:武藤さん) pic.twitter.com/nrjXjd4Ykx
余談)
4月の緊急事態宣言からおよそ半年。
昨年までの仕事はほとんどなくなりましたが有難いことにお声がけいただき結果、業務拡大しております。
GW頃に自宅で洗車をした時にマスク付けてなかったことを激怒するおじさんに驚きましたが、温度差ありながらもそんな厳重警戒モードは落ち着いたでしょうか。
とはいえ、欧州はコロナ感染拡大を続けています。チケットや宿の値ごろ感から11月にParis photoへ行こうか検討していたところ先日政府が、Parisを強い警戒ゾーン (ZONE ALERTE RENFORCÉE)に指定。結果、Paris photoは中止となりました。
そして、東京はマスク付けながらも経済活動は戻りつつある感触があります。
12月出発予定の撮影ツアーは1週間くらいで満員。そして日程追加。
一方、オンラインですが先日募集したリコーイメージング新宿の講座も1日で満員となったそうです。
アジアは運よく(?)コロナ感染が穏やかです。
GO TOキャンペーンの注力などこれからどうなるでしょうか・・