The moment

写真で食っていくためのノウハウ、風景写真のテクニックなど紹介します。

阿部祐己写真展 Trace of fog & Mountain @エプサイト/Alt_Medium

阿部祐己写真展 Trace of Mountain@エプサイト、Trace of fog@Alt_Medium にて同時開催中です。写真という行為は今を切り切り取るだけではない。表層の下にある時間軸、変わるものと残るもの。そして写真という記録性を感じました。

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阿部祐己写真展 Trace of Mountain @エプサイト


阿部祐己写真展 Trace of fog & Mountain @エプサイト/Alt_Medium

Trace of fog・Trace of Mountainは霧ヶ峰(長野県)を舞台とした写真群。でも風景写真ではない。人がやってきた行為(祭事)やかつての建物を行為の痕跡(trace)として捉え、いずれも山の時間軸を考えれば一瞬の霧のようなものと例えている。

会場に並列感をもって並べられた写真群は、どこか遠くの対岸を眺めるかのような落ち着きがある。

少し前の痕跡はバブル期や冬季オリンピックのもの。

そしてかつては山一面が狩場だったという。

さらには800年前に遡り、鎌倉幕府が主催した神事の名残があるという。

風景写真という視点で霧ヶ峰は、八ヶ岳にある高層湿原というイメージしか持ち合わせておらず、ぼくにとって新鮮でかつ日本人であることを意識する展示内容だった。日本人と外国人で解釈や興味が違うだろうし、歴史に詳しい人はまた読み方が異なってくるのだろう。

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阿部祐己写真展 Trace of fog @Alt_Medium


阿部祐己写真展 Trace of fog & Mountain @エプサイト/Alt_Medium

エプソンは全体的に様々なシーンが散りばめられ、Alt_Mediumは特定のシーンを凝縮したセレクト。
阿部祐己氏の初となる写真集 Trace of fog は両会場で販売、700部限定です。

霧は一瞬だ。出ては消えて、すべてを覆うように見えてもどこかへと消える。人の活動も同じだろうか。古の史跡も現代の建物跡も、山の表層に作られた一過性の存在に過ぎない。

山の時間軸を考えれば、人の痕跡は霧のような一瞬の存在とは考えられないだろうか。霧の先には、はじまりはなく、終わりもない。あとに残る、あるいは埋れていく霧のあとを探して、私は道を辿っている。



阿部祐己 写真集:Trace of fog
  • roshin books
  • 248 × 225 mm
  • 80頁
  • ¥4,860-(税込)

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阿部祐己 写真集:Trace of fog

阿部祐己写真展 Trace of Mountain@エプサイト
  • 2018年8月24日(金)~2018年9月6日(木)
  • 10:30~18:00 (最終日:14:00まで)
  • 休館:日曜日
  • 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル1階
阿部祐己写真展 Trace of fog@Alt_Medium
  • 2018年8月23日(木)〜9月6日(木)
  • 12:00〜20:00(最終日:17:00まで)
  • 東京都新宿区下落合2-6-3 堀内会館1F

>> 阿部祐己WEBサイト