フォトニコを立ち上げて間もないころ、学生参加してくれた横山将勝さんがキヤノンギャラリー銀座で展示をしています。横山さんは去年 フランスのグループ展 にも付き合ってくれていていました。キヤノンギャラリーの展示はその延長線上にある内容の展示なのですが、そもそもこの基点は横山さんのフォトニコ出展作品に回想するもので不思議なつながりを感じています。
横山将勝作品の評価
つかず離れず折に触れて横山さんとご一緒する機会があるのですが、写真展案内DMと会場中央に浮かぶ今回のメインビジュアルとなっているイメージは何度か目にしています。最初に見たのはフォトニコ5F(ギャラリー・ルデコの真っ暗な部屋)の入り口付近でした。会ったこともない横山さんから展示の照明を当てない要望のメールにおや?と思っていたのをよく覚えています。
フォトニコで暗闇に存在させた横山さんの作品は当時、キイロさんがオークション落札されました。今回のキヤノン展示のように写真に対する問いかけや、マージンに潜む魅力がありまたが、すでに数年前から作品の面白さを具体的行動(作品購入)によって評価されているキイロさんが見ている太い幹のようなものを伺う機会でもありました。(キイロさんはただいまエモンギャラリーで展示中です。~2017/04/08(土))
横山将勝写真展 CROSSINGS キヤノンギャラリー
日本で真実を写すものとして写真が扱われていますが、それは本当に真実なのだろうかという問いかけを含んでいます。不思議な絵柄の組み合わせはある程度写真をやっていればそれがなにか分かるものの、そうでない人との理解の差が生まれる溝の深さは、横山将勝写真展 CROSSINGSの振り幅といえるのかもしれません。
写真家、横山将勝氏が感覚に任せて撮影した、被写体不詳の写真たち。それらを眺めていると単純な線や色彩、陰影などが際立って見えます。まるで空想上のもののような光景の数々は、現実の光景から離れれば離れるほど不思議な魅力を発揮します。現実の光景と氏が空想する光景の中間にある境界線のようなもの同士が交差する点をつないでいったとき、新たな感覚と出合えます。
会場・スケジュールなど
- 会場:キヤノンギャラリー銀座
- 住所:東京都中央区銀座3-9-7
- 会期:2017年3月16日(木)~3月22日(水)
- 時間:10時30分~18時30分(最終日15時まで)
- 休館:日曜日・祝日
- 入場:無料