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カメラマン視点のSNSにおける選挙活動写真・メディア考察【2021年 横浜市長選挙】

カメラマン視点の選挙ポスター考察【2021年 横浜市長選挙】に続き、Twitterに注目したSNSにおける選挙活動写真・メディア考察です。2013年に公職選挙法が改正され、インターネットを利用した選挙運動(以下、ネット選挙)が可能になりました。当時より様々な陣営のネット選挙を見てきましたが運用や解釈は様々でした。

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カメラマン視点のSNSにおける選挙活動写真・メディア考察



カメラマン視点のSNSにおける選挙活動写真・メディア考察【2021年 横浜市長選挙】

2020年からコロナ禍の選挙活動を強いられるようになり、それまで行われていた街頭で握手や訪問活動に制限されるようになりました。外出する人の減少もありSNS上でいかにPRするかという事をより重視していく動きになる事が想像できます。

横浜市長選挙は各陣営でTwitterの運用方法が顕著でした。得票数上位の山中 竹春おこのぎ 八郎田中 康夫のTwitter投稿について見ていきます。(林 文子は一連を削除されたしたようで現在ピックアップできるものはありません・・)

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山中 竹春

2021年6月にTwitterスタートと若いアカウントです。
写真がメインでたまに動画メッセージが入り、横浜市長選で最もバランスが良い印象(私の主観)です。さらに投稿された写真の全てが丁寧に撮られ統一感がありスマートタイムラインになっています。おおよそ140文字をきっちり埋め安定感のあるツイートが並びます。スタッフによる投稿であることも想像できますが、写真・テキストともに卒がなく優等生という印象です。カメラマン視点でツッコミたい要素はゼロ。

  • 写真のクオリティー:◎
  • 写真・動画のバランス:◎
  • タイムラインの統一感:◎

>> 山中 竹春 Twitter



おこのぎ 八郎

2021年2月にTwitterスタートと若いアカウントです。
写真のクオリティーはスマホでスタッフが撮ったと想像できる一般的なものですが、およそ30年の政治家として経歴があり様々なメディア慣れしているのであればもう少し写真の凸凹感を整えて欲しいとカメラマン視点で感じました。具体的には不自然なトリミング明るさの調整不足など違和感があります。ベテラン政治家こそ海外のカッコいいメディア活動を参考にして欲しいものです。

一方、応援弁士の名前をハッシュタグ(#)で統一する事とセルフアカウントでリプを加えるなどTwitterならではのテクニカル面を伺えるのと、リツイートが多いです。結果、全体的な投稿は多すぎる(もう少し選んでリツイートすべき)ように感じますが党や応援者全体で盛り上げる統一感や熱量を伺えます。Twitter歴は半年と若いアカウントながらSNS運用のテクニカル面が目立つことから運用に慣れているスタッフが担当しているように感じました。

  • 写真のクオリティー:△
  • 写真・動画のバランス:△
  • タイムラインの統一感:〇

>> おこのぎ八郎 Twitter




田中 康夫

フォロワー数は68,000、2009年にTwitterスタートの最古参。
田中康夫個人アカウント公式(スタッフ)アカウントを分け、公式(スタッフ)アカウントが写真や動画をしたものを田中康夫個人アカウントがリツイートする構造です。さらに別の田中康夫非公式アカウントが独自に情報戦を広げ、三者がリツイートしています。いずれのアカウントも類似の情報で渋滞しタイムラインは見ずらい印象です。

テクニカル的に投稿数は多い方が総合的なインプレッションが上がる(加えて遠くに届く可能性が高い)もののタイムラインが同じような情報で埋まるのはフォロワーにとって雑音になっていないだろうかと気になります。そもそも田中康夫アカウントは普段からツイート頻度が高いで既存フォロワーは選挙期間に投稿数が増える事に違和感はないのかもしれません。一方、この機会に見てみようというエントリー層には伝わりずらいのではないかと感じました。

選挙期間後も自身の選挙や横浜の課題を振り返るツイートが多いのが珍しい点です。落選が決まったと同時に挨拶をして発信がなくなるアカウントほとんどである中、田中氏は現在も選挙を振り返るツイートを続けているため好感を持ちました。

田中康夫個人アカウントはほぼリツイートに徹している為、以下スタッフアカウントの投稿となります。写真はたまに一眼レフ・多くはスマホ、カメラマン視点で写真は特別に上手ではないけどそれぞれ整っています。

  • 写真のクオリティー:〇
  • 写真・動画のバランス:×
  • タイムラインの統一感:×

>> 田中 康夫 Twitter
>> 田中康夫Office Twitter



番外)林 文子

現在4ツイートのみとなっています。
出馬の際はバタバタとしていましたが現役の時に牽引力のある活動が印象的でした。
手を振っている様子のアイコンが引退を示唆しているかのようです・・

twitter.com

>> 林 文子 Twitter

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2021年 衆議院選挙

今回、投開票後の記事なので結果論かつ個人的な印象を含みますが、それぞれの候補者のSNS活動の様子を比べる事でより伝えられる運用方法が見えてくるかもしれません。最初に書きましたがコロナ禍でよりSNSをはじめとするメディアの扱いはかつてより重視すべき露出する機会となっています。

SNSの武器はテキスト・写真・動画。陣営にテキストの専門家は多くいるものの、直感的なイメージとして効いてくる写真は全体的に手薄であるとカメラマン視点で感じています。

衆議院選挙も間近となりました。
最後は宣伝ですが、政治・選挙活動の撮影依頼はできるだけ早めにご連絡ください。

  • 活動イメージ撮影:2時間 35,000円~
  • ポスター撮影:2カット 80,000円~

※割引条件あります。ご連絡ください。

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>> 武藤WEBサイトからコンタクト(不具合でしばらく更新できていません・・)

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