6/24(木)より開催した写真展「ピアニシモ」は7/4(月)をもちまして無事終了しました。外出しにくい状況下ではありましたが足を運んでいただいた方、YouTubeを視聴していただいた方、ありがとうございました。深く感謝申し上げます。
開催2日目に急遽はじめたYouTube配信は思わぬ反応があったこと、リアル展示であるからこそを考えた会場作りに対する反応など新鮮かつ手ごたえを感じました。
写真展「ピアニシモ」終了の報告とお礼
2016年の個展 一滴の継承 から5年ぶりの展示です。とても長い5年で、風景写真に対する答えを見いだせずにいた5年でした。
そこで突然やってきた緊急事態宣言で仕事・生活が一転。草花が色鮮やかになる春というのに見通しの付かない期間でしたが、有り余る時間に注目しポジティブな機会と捉えて制作に集中しました。
想像力は知識より大切だ。
知識には限界がある。想像力は、世界を包み込む。
アルベルト・アインシュタイン
制約を課す
地方の活動が多い年で年間80日を撮影ツアーに費やし、個人的な撮影を含めたら年間のおよそ1/3を地方に滞在していました。その生活から一転、2020年4月以降は自宅から徒歩圏内を制作の対象に切り替えました。社会的にネガティブな状況でしたが私はついに手に入れたチャンスとさえ思っていました。
というのも、2013年フォトニコイベントで久保 誠さんが制約を課すという事をお話されていました。制作において制約はむしろ表現に繋がりやすいということです。
誰もが撮れるようになってから、あえて撮りづらくする(撮りづらい環境で行う)ことに鈍く鋭い輝きを感じざるを得ません。写真にあふれる今、kumako氏はオリジナリティとは? をトークイベントで問うていました。
あえてリアル展示をすること
オンラインでなく、あえてリアル展示をする意味や構造は今回のテーマのひとつです。展示の要素をいくつかに分けて書いていこうと思いますが、会場を2周して図録と手製本を手にして改めて会場を1周するような興味をもってじっくりと見てくださる方はもれなくしゃがんで覗き込まれていました。
オンライン展示と対になることとして物質性と身体性をサブテーマにしました。
手製本「ほころび」もこれらを意識して制作しています。
写真展「ピアニシモ」
報告事項は様々あります。
(会場構成について・手製本について・YouTubeについて・販売等は改めて。)
個人的には惰性的に風景写真を扱わなかったことが今回の手ごたえです。一方、来場者に想像していなかった内容だったという反応があり良い意味で裏切れたように思います。
最後の来場者は世界的に評価されているお二人。
— 武藤 裕也 | 写真展 ピアニシモ @リコー新宿 6/24~ (@sunnyday_photo) July 5, 2021
中藤さんから「執念、フェティシズムを感じる」と最高のお言葉を頂き10日間の展示は無事終了しました。
皆様ありがとうございました!
・中藤毅彦 @nakafujitake https://t.co/iajVMeOrho
・高倉大輔 @schrodinger678 https://t.co/I7Rahxq3eH pic.twitter.com/5jYKsqWoIh
また、搬入は緊急事態宣言が明けた翌日に行い、展示期間は蔓延防止措置で17:30までの時短となりましたが、コントロールしえない器の中で活動している部分が心地よさにさえ感じました。
写真展は見る人がいてはじめて成立します。
皆様ありがとうございました!
- 写真展「ピアニシモ」
- リコーイメージングスクエア東京
- 2021年6月24日~7月5日